適度な運動とは?「運動時間・強度・頻度」の目安


適度な運動とは?「運動時間・強度・頻度」の目安

健康のために運動をしたい! と思うのは簡単なこと。多くの人がつまづくポイントは、運動を習慣できるか否か…という部分です。まずは運動をはじめる前に、1日に何時間運動すればよいのか、どれくらいハードな運動をすれば良いのか、あなたに合った運動計画の作成から始めてみましょう。運動設定する上での3条件「運動時間・強度・頻度」の目安について解説します。

日々の生活に運動を取り入れてみましょう!

継続は力なり!負担にならない運動がポイントです。

健康のために行う運動は「安全であること」「効果的であること」「楽しいものであること」が大切です。安全であっても効果的ではなかったり、逆に効果的であってもケガをする危険性が高い運動では、日常行う運動習慣として好ましくありません。安全で、健康によい影響をもたらし、楽しく続けられるような自分に合った運動量を設定する必要があります。運動習慣をつけるポイントとして、「1日の運動時間・強度・頻度の目安」を解説します。

適切な運動量は人によって違う

体力・性別・年齢・運動経験・健康状態など、運動する人の身体条件によって、適切な運動強度は違います。

ケガのリスクが少ない運動量のラインを「安全限界」、運動の効果が得られる運動量の最低ラインを「有効限界」といいます。この2つの目安に収まるものが、適切な運動量です。

運動量とはランニングやジョギング、水泳といった運動の種目の他に、「強度」「時間」「頻度」の3つの要素で成り立ち、この3要素が運動量を判断する基本的な目安となっています。

運動強度は心拍数を目安に

運動強度とは、運動の強さを表すものです。自分で運動強度をチェックできる一番簡単な方法は心拍数(脈拍)。平常時の心拍数を把握することから始めましょう。運動強度は運動直後の1分間心拍数で簡易的に判断することができます。

まずは安静時の心拍数を測りましょう。起床後、布団から起きる前に1分間の心拍数を測ります。誤差を少なくするためにはなるべく1分間の心拍数、もしくは30秒の2倍の値を参考にします。また日によって脈拍数に変動があるため、3日~1週間程度測定し、その平均値を安静時心拍数とするとより確かな指標となります。測定を行う指は人差し指と中指の2本を親指側の動脈にあてます。

運動習慣のない人の適切な運動強度(1分間心拍数)の求め方は、次の計算式で大まかに把握することができます。

運動強度(1分間心拍数)=「(220-年齢)×目標とする強度※」

※目標とする強度
・健康の維持・増進…0.5~0.6
・体重減量、筋力の維持・増強…0.6~0.7
・筋力・体力の増強…0.8~

個人差はあるものの、「会話しながら運動できる程度の強度」というのはおよそ心拍数が100~120程度であるといわれています。運動強度としての一つの目安としてください。

たとえば35歳の女性が健康維持のために行う運動強度(1分間心拍数)の求め方は(220-35)×0.5~0.6=92.5~111回/分となります。この範囲の中で運動を行うことが健康維持のための運動強度の目安です。これより心拍数があがると体重減量、筋力の維持レベル、これを下回ると健康維持レベルには達しない程度の運動強度ということになります。

運動時間は細切れでも大丈夫!

10分程度の細切れ運動や、日常のちょこちょこ歩きだけでもOK!

ウォーキングやジョギングに代表される有酸素運動は、ある一定時間続けて行う必要があると思われていますが、全体の運動量を考えると、10分程度の運動を細切れに行っても効果があります。ジョギングの途中で歩く、歩きながら少し走るといったことを繰り返す、坂道になれば歩くという方法でも大丈夫。このように体調に合わせて運動を行うことは、強度を必要以上にあげないことにもつながります。

一方運動に限らずに日常生活の活動量をあげることで、運動量をあげることができます。

『厚生労働省・健康づくりのための運動所要量』に運動時間と心拍数の目安が提示されていますので、参考にしてください。この数値は運動する人の身体条件によって異なります。運動には日常生活レベルの活動量も含まれます。

■年代別の推奨運動時間と目標心拍数(カッコの中は運動強度)

・20代…180分/週(130拍/分)
・30代…170分/週(125拍/分)
・40代…160分/週(120拍/分)
・50代…150分/週(115拍/分)
・60代…140分/週(110拍/分)

※目標心拍数は、安静心拍数がおよそ70拍/分である平均的な人が、50%に相当する強度の運動をした場合の心拍数を示すもの。

運動は「継続」を最優先に

運動習慣のない人が運動を始める場合、週1回の運動でも十分な効果が期待できます。最初のうちはケガを防ぐという意味でも、強度、時間、頻度をある程度抑え、毎日行うということにはこだわらないほうが賢明です。

毎日必ず行うもの、たとえば通勤の行き帰り、買い物に出かけることといった日常生活の中でできるだけ歩くようにする、自転車を使う、階段とエスカレーターがあれば階段を使うといった心がけ一つで、普段の行動が運動に結びつきます。普段行っている運動の「強度」「時間」「頻度」が少なくても、日常的に体を動かすことは全体的な活動量を増やすことにつながります。

気持ちよく行い、終わってから心地よい疲労感を得られるような運動習慣にしましょう。慣れてきたら、週2~3回(一日おき程度)運動を行うようにしていくと、より運動効果が期待できます。継続できる頻度が一番ですので、生活バランスに合わせて負担にならない頻度からスタートさせましょう。

「安全」「効果的」「楽しく」行う運動をあなたの生活習慣の中に上手に取り入れることで、健康的な毎日を過ごしましょう。


引用:「All About [健康・医療]|医師などの専門家によるヘルスケア情報」より

※記事内容は執筆時点のものです。
免責事項(All Aboutサイトへ)


All About アスレティックトレーナー / 運動と健康 ガイド / 西村典子

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト。10年以上に渡り、スポーツ現場でトレーナー活動を行っています。資格と現場経験を活かし、健康づくりに役立つ、実践しやすい運動のコツをご紹介します。

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