2018.03.12健康維持

給食から考えるホワイトデー~松丸奨の「おとなの給食」


ホワイトデーの給食、みなさんはどのような思い出がありますか? 覚えていない人も多いと思います。私の記憶を思い起こすと、小学校の給食で「クレープアイス」が出ていました。手作りではなく、冷凍のパック詰めされたものです。実はこのクレープアイス、ネットで購入することができるのです。懐かしい味を求めて、私も自宅用として買うことがあります。

続きはdヘルスケアに入会後
お楽しみください

ホワイトデー向けに考えたバニラトーストと白菜のエビクリームスープ

そんなホワイトデーにまつわる給食の思い出。なぜ、みなさんの記憶が少ないのでしょう。それには栄養士の男女比が関係していると思います。学校に勤める栄養士は、女性が大多数です。ホワイトデーは男性が女性にバレンタインデーのお返しを贈る日です。バレンタインデーやクリスマスに比べ、男性の栄養士が少ないために、そもそもホワイトデー用の給食メニューを考える「エネルギー」が少ないのです。

私は東京・文京区では唯一の男性栄養士。全国的に見ても男性栄養士は少なく、非常に珍しい存在です。ホワイトデーは男性栄養士として腕の振るいがいのある時。そんな日の給食メニューを考えるのに燃えないわけがありません。

ホワイトデーのメニューで子どもたちに伝えたい「感謝」の気持ち

子どもたちに、その思いをどう伝えようか考えています。子どもたちとの会話を紹介します。

私「(バレンタインデーに)もらっていても、もらってなくても関係ないよ。日頃の感謝を伝えるために渡すんだよ」
子ども「えー、いやだよ、かっこ悪いし、恥ずかしいじゃん!」
私「ははは、そんなことないよ。手作りをすることは楽しいし、新しいことに挑戦するってことで大きな成長になるよ。絶対にかっこいいと思うな」
子ども「そ、そう? じゃあ(作ってみる)」

そんな会話を毎年しています。

「ホワイト」で統一した給食メニュー…バニラトースト、クリームスープ

ホワイトデーの給食は、「ホワイト」なだけに、飴(あめ)やマシュマロが定番です。しかし、給食ではそれ以外の食材を使って、白い色で統一したメニューを考えてみました。

主食は「バニラトースト」。食パンにバニラエッセンスと砂糖を混ぜたバターを塗って焼き上げます。簡単にでき、バニラの香りが食欲をそそります。

主菜は「白菜のエビクリームスープ」です。白菜が多めに入っているこのスープには、ビタミンCがたっぷりです。塩分の排出を促すカリウムも含まれており、むくみの改善にも役立ちます。クセがなく、食欲がないときにも食べやすい野菜ですね。そして、ホワイトアスパラガスも欠かせない食材の一つ。抗酸化作用のあるビタミンEが含まれ、老化防止や美容にも効果があると言われています。血管を丈夫にする力もあるので、積極的に取っていきたい野菜です。牛乳でカルシウムも取れ、一石二鳥のレシピです。栄養のバランスを考えないといけないため、多少の緑やオレンジ色の食材を入れますが、基本的には白で統一されて、見た目がきれいです。

副菜でサラダをつけたら、デザートは、イチゴのホワイトマフィンにしました。ホワイトチョコレートの濃厚な味に、イチゴの酸味がさわやかにマッチします。このメニューを出した日の子どもたちは、いつも以上に大喜びです。もちろん先生たちからも、「松丸さんは、男性栄養士らしさが出ている」なんてほめられます。

イチゴのホワイトマフィン

今回は、主食と主菜のメニューを紹介します。

バニラトースト

【材料】(2人分)
食パン  2枚
砂糖   大さじ1
バター  大さじ2
バニラエッセンス 適量

≪作り方≫
(1) バターを常温で柔らかくし、砂糖とバニラエッセンスとよく混ぜる。

(2) 食パンに(1)を塗る。

(3) トースターで焼いて完成(スチーム機能がある場合はスチーム焼きをすると、よりおいしいですよ)。

白菜のエビクリームスープ

【材料】(2人分)
水   300ミリリットル
牛乳  300ミリリットル
白菜  外葉1/4を1枚
人参  1/5本
玉ねぎ 1/2個
えのき 1/6個
ニンニク 1かけ
ホワイトアスパラガス 2本
ベーコン 1枚
むきエビ 150グラム
鶏ガラの素 小さじ2
砂糖    小さじ1
オリーブオイル 大さじ1
薄力粉     大さじ2

≪作り方≫
(1) 白菜は短冊切り、人参は千切り、玉ねぎはスライス、アスパラは斜めに乱切り、ベーコンは細めの短冊切り、えのきはザク切り、ニンニクはスライス、むきエビは流水で解凍する。

(2) 鍋にえび以外の食材と、水、牛乳を入れて火にかけ、沸騰したら中火で10分、蓋をして煮る。

(3)エビと、薄力粉をオリーブオイルで溶いたものをゆっくり注ぎ入れて、かき混ぜ、とろみをつける。

(4)調味料(鶏ガラの素と砂糖)で味付けをして完成。

2月14日のバレンタインデーでも同じです。基本は栄養価の制限があるので、お菓子だらけにはできません。主食や主菜は野菜を多めにして、デザートではチョコレートを出しています。

「ホワイトデー」のお返しは、お菓子というイメージが強いですが、紹介したレシピのように、「ホワイト」という色に注目してスープなどの料理を振る舞うというのも喜ばれます。

子どもたちには料理することを勧めていますが、中には料理が苦手だったり、家で料理をさせてもらえなかったりする子もいるでしょう。何かしらお手伝いするだけでもいいと思います。言葉で「いつもありがとう」と伝えるだけでもよいのです。

誰かのために何かをするって、すてきですよ。お返しのホワイトデーから、感謝を伝えるホワイトデーへ。男性から「感謝」を伝えてみませんか?

筆者:松丸 奨 / まつまる すすむ

松丸 奨 / まつまる・すすむ

東京・文京区立金富小学校に栄養士として勤務。1983年、千葉県生まれ。華栄養専門学校卒業。第8回全国学校給食甲子園優勝。塩分やカロリーが控えめで、だしや味つけ、彩りにこだわったレシピ作りに励んでいる。著書に、「ママと子の『ごはんの悩み』がなくなる本 体も心も元気にのびのび育つ63の質問」(サンマーク出版 )、「子どもがすくすく育つ 日本一の給食レシピ」(講談社)。

記事提供:ヨミドクター(読売新聞)

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